道北の浜頓別町。クッチャロ湖のほとりにある町営のキャンプ場で、1泊400円。ここに連泊して、荷物を置いたまま宗谷を走り回る。それがこのキャンプ場のいちばん正しい使い方だと思っている。2022年9月に2泊、2023年7月にも泊まったが、毎回この形になる。
※写真は2022年9月と2023年7月の訪問時のものが混ざっている。
基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 所在地 | 北海道枝幸郡浜頓別町クッチャロ湖畔 |
| 問い合わせ | 浜頓別町役場 01634-2-2346 |
| 料金 | 中学生以上 400円/1泊、小学生 200円/1泊、未就学児 無料 |
| 連泊割引 | 6連泊目以降は3割引 |
| 車中泊 | 同額 |
| EV電源 | 2,000円/1回 |
| 開設期間 | 4月下旬〜10月末(天候により変動) |
| 予約 | 不要 |
| サイト | フリーサイト(芝) |
| トイレ | 場内にあり、水洗で綺麗 |
| 炊事場 | あり |
| ゴミ | 分別して処理。袋は持参が無難 |
| 風呂 | はまとんべつ温泉ウイング(徒歩圏) |
| 買い出し | スーパーなかむら(約2km) |
400円の中身
湖のすぐ横の芝地に、好きな場所でテントを張れる。それで400円。EV電源を使わなければ追加はない。
以前は200円だった。2020年に400円へ上がっているが、それでも道内の町営キャンプ場としては安い部類に入る。値上がりしてなお安いというのは、もともとの設定が相当に低かったということでもある。
6連泊目から3割引になるのも、この場所の性格をよく表している。ここは一晩通過する場所ではなく、腰を据える場所として作られている。
受付の場所が時間で変わる
ここだけ少し変則的なので先に書いておく。
受付窓口は時間帯で移動する。10時から19時までは湖畔の管理棟、7時から10時と19時から21時までは、少し離れたはまとんべつ温泉ウイング。水曜だけは終日ウイングが受付になる。
自分が行ったときはいずれも夕方前の到着だったので、管理棟で済んだ。21時を回るような到着だと、その日の受付はできない。到着が遅くなりそうな日は、湖畔ではなく温泉のほうへ先に向かうと覚えておくといい。
サイトと地面
全面が芝で、ペグはよく刺さる。鍛造でなくても問題ない。
湖と林のあいだに細長く開けた土地で、区画はない。テントの間隔はそれなりに取れる。すぐ脇までアスファルトの道が来ているので、バイクを降りて数歩の場所に張れる。荷物を抱えて歩く距離がほぼないのはありがたい。
湖畔なので風を心配していたが、泊まった日はいずれも弱かった。湖側以外を木立が囲っているおかげかもしれない。ただし遮るものがない方角もあるので、強風予報の日は林寄りに逃げたほうが無難だろう。
夕日のこと
このキャンプ場の値打ちの半分は、夕方にある。
クッチャロ湖は西向きに開けていて、日が湖に沈む。湖面がオレンジ一色になって、そのまま30分くらい色が変わり続ける。テントから一歩も動かずに見られる。
バイクを停めた位置によっては、車体のシルエットが夕日に重なる。これを狙って停め直したことが何度かある。400円の宿としては出来すぎている。
走りに出た日も、この時間までに戻ってくることを前提に組んだ。宗谷を一周した日も、夕方には湖に帰ってきている。
白鳥とカモメ
クッチャロ湖はラムサール条約の登録湿地で、白鳥の飛来地として知られている。ただし白鳥の本番は春と秋の渡りの時期で、夏から初秋に行くと主役はカモメになる。
湖畔に打たれた杭の上に、一羽ずつ律儀に止まっている。朝、テントから出ると大抵そこにいる。人を恐れないが、近づきすぎると順番に飛び立つ。
食料を外に出したまま離れると持っていかれる可能性がある。夜間に限らず、席を立つときは片付けておきたい。
連泊して宗谷を巡る
このキャンプ場をいちばん活かせるのは、拠点にする使い方だと思う。
テントを張ったまま、空荷で出る。浜頓別は宗谷の半島の付け根、オホーツク側にある。道道84号で日本海側へ抜けられるので、豊富温泉、オロロンライン、宗谷岬、宗谷丘陵、エサヌカ線。宗谷の走りたい道が、一日で回れる輪の上に並ぶことになる。
一泊ずつ移動していたら、この組み方はできない。毎日テントを畳んで荷物を積み直す時間が、そのまま走れる時間から引かれていく。連泊なら朝は荷造りなしで走り出せるし、戻ってきたときには寝床ができている。6連泊目から3割引になるのは、そういう使い方を町が想定しているからだろう。
晴れた日に宗谷へ出て、天気が崩れた日は湖のそばで休む。そういう選び方ができるのが、拠点型のいちばんの利点だと思っている。
買い出しと風呂
どちらも近いのが、このキャンプ場の大きな強みになる。
買い出しはスーパーなかむら。浜頓別の市街地にあり、9時30分から20時、年中無休。キャンプ場から2kmほどで、バイクなら5分かからない。近くにAコープもあるので、品揃えを重視するならそちらという選択肢もある。道北でこれだけ店があるのは恵まれている方だ。
風呂ははまとんべつ温泉ウイング。キャンプ場の受付も兼ねている施設で、日帰り入浴は11時から21時(最終受付20時30分)。14時以降は大人600円、11時から14時までなら450円。4月から10月は朝5時30分からの朝風呂もある。走り出す前にひと風呂浴びてから出発する、という選択肢が取れるキャンプ場はそう多くない。
注意点
到着時刻を21時までに収める。これだけは守りたい。受付が閉まる。そのうえで、連泊を前提に組むといい。1泊だけだと、ここは「安くてきれいな湖畔のキャンプ場」で終わってしまう。2泊3泊して空荷で走り回ると、同じ400円がまったく違う意味を持ちはじめる。
開設は4月下旬から10月末だが、天候次第で前後する。9月下旬を過ぎると朝は相当に冷えるので、寝袋は夏用だけだと心許ない。
浜頓別の市街地が近いので、暗くなった後の買い出しも出来なくはない。ただ、町内にもエゾシカなどの動物が普通にいるため注意すること。
クッチャロ湖キャンプ場は他のキャンプ場と比較して人も多いためソロになることは少ないが、食料の管理には気を付けること。
まとめ
400円で湖のほとりに泊まり、歩いて温泉に行き、スーパーで買い物をして、朝は空荷で宗谷岬へ向かう。
これだけ条件が揃った場所は、北海道でもそう多くない。何度も泊まっているのは、ここが目的地として優れているからではなく、拠点として優れているからだと思う。
次に道北へ行くときも、たぶんここにテントを張る。









