前日はクッチャロ湖畔キャンプ場にて宿泊。テントを張ったまま空荷で宗谷を一周するためだ。
宗谷は走りたい道がばらけているように見えて、実は一本の輪になる。浜頓別を起点にすると日本海側とオホーツク側を両方使って、一日でちょうど回りきれる大きさになる。これに気づいてから、道北では必ずこの形で走るようになった。
ざっくり基本ルート
- クッチャロ湖畔キャンプ場 出発
- 【道道84号】豊富浜頓別線で半島を横断、豊富まで
- 豊富温泉 ふれあいセンター
- 【道道444号】豊富町からオロロンラインへ
- 【道道106号】オロロンラインを北上、オトンルイ風力発電所
- 稚内市内を通過
- 【国道238号】宗谷岬
- 宗谷丘陵
- 【国道238号】を南下、エサヌカ線
- 浜頓別のクッチャロ湖畔キャンプ場 到着
※時間があれば利尻礼文サロベツ国立公園に立ち寄るのも良い(無料で散策できる)
走行距離は300km程度。道道84号は信号がほとんどなく、オロロンラインとエサヌカ線は直線が続く。
海と内陸を両方堪能できるルートだ。ただし、周辺に何もない場所を通ることになるのでガソリンや買い出しなどは注意すること。
この輪のいいところは、途中で引き返す判断ができることにある。豊富まで出た時点で天気が崩れていたら、そのまま84号で戻れば半日で終わる。拠点に荷物を置いてあるので、どちらを選んでも困らない。
タイムライン
このルートに新幹線のような固定された時刻はない。代わりに動かせないのが日没だ。クッチャロ湖は西向きで、夕日が湖に沈む。宗谷を一日走った締めがそれになるように逆算すると、一日がきれいに閉じる。
| 時刻 | 場所 | メモ |
|---|---|---|
| 8:30 | クッチャロ湖畔キャンプ場 発 | テントは張ったまま、空荷で出発 |
| 10:00 | 豊富温泉 ふれあいセンター | 10:00開店。ここを逃すと稚内まで風呂はない |
| 11:00 | ふれあいセンターの食堂でジンギスカン定食 | 11:00開店。正午は混雑するので早めに |
| 12:00 | オトンルイ風力発電所 | 日本海側、風車の列 |
| 14:00 | 宗谷岬 | 最北端。20分ほどで出た |
| 15:00 | 宗谷丘陵 | 2車線で快適 |
| 16:00 | エサヌカ線 | 約16kmの直線。この日の締め |
| 夕方 | キャンプ場 着 | 湖に日が沈む時間に間に合う |
逆回り(先にエサヌカ、最後に84号)も成立するが、その場合は夕日を日本海側で見ることになる。どちらで夕方を迎えたいかで、回る向きが決まる。
また、道道84号は山の中を走ることになるため時間が遅くなるほど動物の飛び出しなどのリスクが出てくる。
買い出し関連
このルートは途中で補給できる場所が限られる。
給油は浜頓別で満タンにして出る。道道84号の横断区間にスタンドはなく、次に確実に入れられるのは豊富か稚内になる。半分を切ったら入れておくくらいの感覚でちょうどいい。
食事も同様で、豊富と稚内以外はほぼ選択肢がない。稚内であればスーパーや食堂など複数の選択肢があり、敢えてスーパーで弁当などを購入して宗谷丘陵あたりで食べるという手もある。絶景を堪能しながらの食事は何倍も美味しく感じられる。
時間があれば、豊富温泉のジンギスカン定食を是非おすすめする。
立ち寄りスポット
| スポット | 料金 |
|---|---|
| 豊富温泉 ふれあいセンター | 510円 |
| オトンルイ風力発電所 | 無料 |
| 宗谷岬 | 無料 |
| 宗谷丘陵 | 無料 |
| エサヌカ線 | 無料 |
この日かかったのは温泉の510円と、食堂のジンギスカン定食だけ。道そのものに金がかからないのが、このルートの性格をよく表している。
道道84号 豊富浜頓別線
浜頓別から豊富まで、約59kmで宗谷の半島を横断する道。
沿道に店がほぼない。人家もまばらで、信号も数えるほどしかない。走り出してしばらくすると、両側が牧草地と林だけになる。宗谷一周の最初の1時間半がこれなので、朝イチの身体を起こすにはちょうどいい区間だと思う。ただし、動物の飛び出しには注意。ヒグマも生息している。
ただしこの道は通行止めになることがある。災害や事故で長期間閉まっていた記録もあり、閉まると半島を大きく迂回することになって一日の構成が崩れる。出発前に宗谷総合振興局の規制情報を確認してから出たほうがいい。
冬期通行止め区間もある。このルート自体が夏季限定だと考えていい。
豊富温泉 ふれあいセンター
横断を終えて最初の目的地。町営の日帰り入浴施設で、入浴料は510円。10時から21時まで(最終受付20時30分)。
8時30分にキャンプ場を出ると、ちょうど開店直後に入れる。走り出して90分で風呂というのは順番としておかしく見えるが、ここから先は稚内まで入浴の機会がない。入るならここになる。
油分を含んだ独特の湯で、アトピーや乾癬の湯治地として知られている温泉でもある。普通の温泉のつもりで入ると、匂いと質感に驚く。
稚内の日帰り温泉も悪くないが、豊富温泉は自分にとって外せないスポットだ。
オトンルイ風力発電所
牧草地に風車が一直線に並ぶ風景で、北海道の日本海側を代表する絵になっていた。ただし現在は建て替え工事が進んでいる。従来の750kW×28基から4,200kW×5基へ変わる計画で、3.1kmに並ぶ28本という風景はもう見られないか、見られても残りわずかということになる。
行くなら現状を確認してから判断したい。本数が減っても風車自体は残るが、あの密度の列はなくなる。
オロロンライン
オトンルイから北上を続ける区間がオロロンラインの本番になる。道道106号に入ると、左は日本海、右はサロベツ原野で、遮るものがほとんどない。晴れていれば利尻富士が海の向こうに浮かぶ。
そこから北上してオロロンライン。道道106号に入ると、左は日本海、右はサロベツ原野で、遮るものがほとんどない。晴れていれば利尻富士が海の向こうに浮かぶ。
ガードレールも電柱も少なく、道と原野と海しかない。走っていて現在地の感覚が薄くなる区間だ。
風が強い日が多い。横風に振られるので速度は控えめにしたほうがいい。ここで消耗すると、この後の宗谷岬から先が苦しくなる。
宗谷岬
稚内を抜けて国道238号、最北端。
観光地なので人も車も多い。写真を撮るのも待ち時間が発生する。ここは「着いた」という事実が目的の場所で、長く居る場所ではないと思っている。
宗谷岬のシンボルを間近で撮影できるわけではないが、すぐ近くにある宗谷岬公園であれば宗谷湾を見渡すことができる。
宗谷丘陵
宗谷岬から丘の上へ上がると宗谷丘陵。氷河期の名残のなだらかな起伏が延々と続き、木がほとんどない。風車と牧草地だけが見える。
宗谷岬から直接上がっていくのもいいが、おすすめは少し稚内方面に戻ったところにある道道889号の入り口から入る形。こちらだと宗谷丘陵を一から堪能できる。大半の観光客が宗谷岬に行くためか、宗谷丘陵はガラガラで殆ど交通量がない。
近くに白い道もあるが、未舗装のため自分は通ったことがない。貝殻の上に車の轍による凸凹ができていて、バイクだとハンドルを取られやすいと聞く。重い車体で入るなら速度を落として轍を避けながら進むことになる。砂利道が苦手なら無理に入らず、丘陵の舗装路から眺めるだけでも十分に景色はいい。
エサヌカ線
この一日の締めがエサヌカ線になる。
猿払村の村道で、全長約16km。途中に2か所クランクがあるが、それ以外はひたすら直線だ。道路沿いに電柱も看板もガードレールもなく、視界を遮るものが何もない。牧草地の中を、道だけが地平線に向かって消えていく。
宗谷岬が「最北端」という記号の場所なら、エサヌカ線は何の記号もない場所だと思う。だからこそ印象に残る。一周ルートの最後にここを置くと、観光地で消費した感覚が全部上書きされる。
路面・注意事項
道道84号が通行止めだとルートが成立しない。出発前に規制情報を確認する
給油は浜頓別で満タン。次は豊富か稚内まで入れられない
豊富温泉を逃すと稚内まで風呂はない
オトンルイの風車は建て替え中。28本の列は見納めが近い
宗谷丘陵は道道889号の入り口から入ると良い。最初から最後まで堪能できる。
風の強い日はオロロンとエサヌカが一気にきつくなる。その日は84号の往復と温泉で切り上げたほうが賢い
過疎地走行もあり、エゾシカが多い。特に84号の横断区間とエサヌカ線周辺、夕方以降は注意。
一日で回る前提で書いたが、連泊していれば「今日は日本海側、明日はオホーツク側」と分けてもいい
関連リンク
ほかのキャンプ場やツーリングの記録はツーリング記録の一覧にまとめてある。
※道路状況・施設の営業状況は訪問時点のものです。特に道道84号、エサヌカ線は通行止めになることがあるため、最新情報をご確認ください。













